私の口の中には、入れてからもう10年ほどになるジルコニアの歯があります。

きっかけは、子どもが歯科医院でメンテナンスを受けていたときのことでした。

私の口の中を見た娘が、

「ママのお口の中に銀色の歯がある!」

とひと言。

それまで自分では特に気にしていなかったのですが、その言葉をきっかけに、「せっかくなら白い素材に替えるという選択肢もあるのかな」と考えるようになりました。

そこで選んだのが、ジルコニアでした。

もちろん、銀歯が悪いということではありません。

歯の状態や治療する場所、噛み合わせ、費用などによって適した材料は異なります。その中のひとつとして、ジルコニアという選択肢があります。

ジルコニアは、セラミック素材の一種です。

非常に硬く、強度が高いことから、歯科治療では奥歯の被せ物やブリッジなど、力がかかりやすい部分にも使われています。

また、表面がなめらかで汚れが付着しにくく、変色しにくいことも特徴のひとつです。

金属を使用しないため、見た目が自然で、金属アレルギーが気になる方にとっても選択肢のひとつになります。

一方で、ジルコニアであれば誰にでも適しているわけではありません。

噛み合わせや歯ぎしり・食いしばりの状態、残っている歯の量などによっては、ほかの材料の方が適している場合もあります。

私自身のジルコニアは、今のところ約10年間使用しています。

そして、ジルコニアに替えるきっかけをくれた娘も、今では二十歳を過ぎました。幸い、これまでむし歯の治療をしたことはありません。

そんな娘を見ていると、改めて感じることがあります。

どれだけ良い材料や技術を使ったとしても、やはり天然の自分の歯に勝るものはありません。

治療が必要になったときに材料を選ぶことも大切ですが、それ以上に、できるだけ治療をせずに自分の歯を守っていくこと。

毎日のセルフケアと、定期的なメンテナンスを続けることが何より大切です。