こんにちは。蒸し暑い日が続きますね。
今回は唐突ですが、虫歯の由来のお話です。

虫歯とは、う蝕であり、お口の中の細菌が出す酸によって、歯の表面が溶けて、ひどくなると穴が開く状態のことです。
砂糖の取り過ぎなどの食習慣が大きく影響していることは、よく知られていることかと思います。

では、なぜ「虫歯」と呼ばれているのでしょうか?

虫歯という言葉の由来については諸説ありますが、昔、穴があいた歯を見た人々が、歯に住みついた小さな虫が歯を食い荒らしたせいだと勘違いした為だと考えられています。

興味深いことに、世界中の多くの地域で同じような考え方がされていたようで、tooth worm(歯の虫)という言葉があります。その起源は不明ではあるものの、バビロニアの楔形文字の粘土板には、歯の虫が血を吸い、歯の根を食べ、虫歯や歯周炎を引き起こす様子が記されているものがあるそうです。他にも調べてみると、おどろおどろしい歯の虫の絵や彫刻が見つかります。

18世紀頃になって初めて、虫が虫歯を作るのではなく、砂糖が歯に悪い影響を与えているという説が説かれるようになり、1924年にストレプトコッカス・ミュータンスという連鎖球菌が発見されましたが、これが虫歯(う蝕)の原因菌であると証明されたのは1960年代のことでした。

結局のところ、砂糖大好きな細菌が、歯の表面にたくさん住みついて、酸を出して食い荒らす(溶かす)ということですので、虫歯の由来は当たらずとも遠からずといったところでしょうか。
それにしても、虫歯の原因が分かったのは、思ったより最近の話だと思いませんか?
これからもさらに技術が進歩して、新しい事実が分かるかもしれません。

お口の中にある虫歯の原因菌を完全に殺菌することは難しく、歯みがきや食生活などの日々の習慣をより良くすることが大切です。
当院では、プロフェッショナルケアによって、虫歯になりにくいお口の環境を整えるお手伝いを致します。
また、残念ながらできてしまった虫歯も、歯へのダメージを最小限に留められるように、患者様のご希望をお伺いしながら、丁寧に治療を進めていきます。

ぜひ、定期的なメインテナンスと検診にいらしてくださいね。